暑さを賢く乗り切る!自宅でできる節電対策2022.7.27
さらに厳しい?! 2022年猛暑予測
年々厳しくなる夏の暑さ。すでに6月の時点で、38℃を超える地域が出るなど、今年も早い段階でとても厳しい暑さが予測されます。気象庁は6月21日に、2022年夏、7~9月にかけての「3か月予想」を発表しました。
この予想図からも分かるように、2022年夏の平均気温は、(沖縄・奄美地方を除き)全国的に例年と比べ非常に厳しい暑さになる見込みです。一方、降水量は全国的にほぼ例年並み。7月中旬までには梅雨明けする地域が多くなり、昨年同様、暑い時期が例年よりも早く始まります。
特に注意が必要なのは7月後半と8月後半。7月後半は西日本から北日本にかけて、8月後半は全国的に厳しい暑さがやってきます。これは、大陸側のチベット高気圧と、海からの太平洋高気圧の2つの高気圧の重なり合いによる“ダブル高気圧”となるためです。このため、平均気温が36℃以上の「猛暑日」が続いたり、フェーン現象が起こりやすい地域では40℃前後の「酷暑」となる可能性も予想されます。
電力不足の不安と電気代の高止まり
また6月29日には8月の電気料金について、標準家庭のケースで東京電力では247円、中部電力では231円上昇するなど、大手電力会社の4社が電気代の値上げを発表しています。一般家庭での平均電力消費量で考えると、東京電力の場合は約31%近くもの上昇率、という家計にも大きく響く数字となっています。世界情勢や円安などのいくつもの要因が重なったことで、電力の安定供給を維持するのが難しい現状の中、燃料の高騰分を自動的に電気料金に上乗せする仕組みが導入されています。
前回のコラムでもご紹介させて頂きましたが、この夏の猛暑を乗り切るため、節電に応じた家庭に対して電子マネーなどに交換できる、いわゆる「節電ポイント」の付与をする電力会社も出てきました。また、政府も今月8月から、月5%の節電を行った家庭に対して、さらに2,000円分の節電ポイントの支給を開始します(付与は秋以降の予定)。期間は9月30日までの限定となりますが、電力会社と政府との二段階支援により、この猛暑を乗り切る「節電」への取り組みを支援しています。
猛暑を乗り切る!節電のポイントとは?
例年以上の猛暑に加え、電気料金の値上げ…。健康にも家計にも直結するこの課題に、私たちはどう対応していけばよいのでしょうか? それはもちろん、賢い工夫でこまめな節電を積み上げていくことが何よりも重要です。
では、どこから手をつけていけばいいのか? それを知るために、一般家庭における電力消費の多い家電をチェックしてみましょう。
❶エアコンの節電対策
エアコンなくして、今や夏を乗り切ることはできません。節電を意識するあまり、エアコンの使用を無理に控えたりしては、時に命の危険にもつながりかねません。電気代がかかるのが気になりつつも、結局、一日中つけっぱなしに…という方も多いのではないでしょうか? でも、エアコンもちょっとの工夫で節電が可能です。快適さをきちんと維持しながら、節電効果を上げるためのポイントをご紹介します。
■扇風機やサーキュレーターを併用しよう
私たちの体は風を感じることで、体感温度が2℃下がる、と言われています。エアコンを使う際に、扇風機やサーキュレーターを併用し、冷たい空気を部屋の中できちんと循環。空気の流れを感じることで、エアコンの設定温度を上げても涼しさを感じることができます。
■フィルターの掃除は必須!
ホコリなどでエアコンのフィルターが目詰まりしていると、エアコン本来の効果が十分に発揮されません。冷房効果が発揮されないため、余分に電力を消費してしまうという悪循環になってしまいます。本格的な猛暑が訪れる前に、エアコンのフィルターをしっかり掃除しておきましょう。日頃のこまめなお手入れも、小さな節電に繋がります。
■カーテンで窓からの日差しを遮断
窓から光が差し込む部屋は、冬場は暖かく快適ですが、夏場には室内の温度がどんどん上昇してしまいます。エアコンの冷房効果を損なわない為にも、夏には遮光カーテンや簾(すだれ)、グリーンカーテン等を上手につかって、部屋に入ってくる直射日光を遮断しましょう。
❷冷蔵庫の節電対策
実は、冷蔵庫も夏の節電では重要なポイントです。気温が高くなるにつれ、冷蔵庫の消費電力も増える、ということをご存知でしょうか? 冷蔵庫は24時間、休むことなく稼働している電気家電。つまり、節電の効果が出やすい家電とも言えるわけです。
■温度設定を「強」から「中」へ
皆さん、ご自宅の冷蔵庫の温度設定をチェックされているでしょうか? 購入時には「強」に設定されていることが多く、そのまま使用している…という方もいるのでは。この設定を「強」から「中」に変えるだけでも節電効果があります。夏場でも、エアコンの使用で室内の温度は適度に保たれていますから、冷蔵庫の中の温度を冷たくしすぎる必要はありません。
■食材を整理!余裕ある空間で冷気を循環
冷蔵庫の中にものがたくさん入っていると、冷蔵庫内の冷気の循環が妨げられ、冷蔵効率が悪くなってしまいます。効率の悪さは、商品電力の多さにも繋がってしまい、電気料金が余計にかかることに…。冷蔵庫の中を確認して、賞味期限切れや不要な食材を除き、冷蔵庫内に空間を作りましょう。冷蔵庫を気持ちよく使えるよう意識することで、食材の買いすぎ等による食費の出費も抑えられます。
■開ける/閉めるの回数を減らす
冷蔵庫を開けたり、閉めたりするたびに、庫内の冷気は外に逃げていってしまいます。この逃げていった冷気を再び庫内に溜めるには、電力が必要になってきます。開ける/閉めるの回数を意識的に減らすことで、節電に役立ちます。
さらにもう一工夫!おすすめ節電アイデア
家庭内でも特にたくさんの電力を消費するエアコンと冷蔵庫。その他にも、自宅でできる節電対策はたくさんあります。夏場だけに限らず、普段の生活でも意識したい節電ポイントをご紹介します。
■昼間は室内の電気を点けない
曇りや雨の多い季節、冬場などでは日中の室内点灯が必要な場合もありますが、特に夏の季節であれば、多くの日が室内照明をつけなくても快適に過ごせる場合が多いはずです。特に必要のない照明を一日中付けっぱなしにしておくことは、当然電気代に影響してきます。とはいえ、部屋の明るさ/暗さの変化を気にするあまり、点けたり消したりすることは、これもまた必要以上に電力を消費する可能性があります。「今日のこの天気なら、照明はいらないかな」「今日は曇りで少しくらいから点けておこう」、といったおおらかな判断がポイントと言えるかもしれません。
■室内照明をLEDに変える
LED電球は白熱灯や蛍光灯と比べると圧倒的に消費電力が少ないことで知られており、その差は年間で見た場合、何と約半分以下にもなると言われています。猛暑を控えたこの時期、家中の照明を一新してみても良いかもしれません。
■温水洗浄便座の電源をオフに
夏場は便座がそれほど冷たくはならないため、保温機能をオフにして節電しましょう。
■テレビをつけっぱなしにしない
ごはんを食べた後に、ごろりと横になってテレビ鑑賞。気がついたら、そのままウトウト…という方は多いのではないでしょうか。また、家事をしながら、料理をしながらなどと「ながらテレビ」も、要注意。特に見ているわけではないのに、テレビがつけっぱなしになっている、という状態を意識的になくしてみましょう。
太陽発電×蓄電システムでもっと賢く快適な夏を
そして、太陽光発電と蓄電システムの組み合わせも、猛暑の夏に役立つ大きなメリットがあります。
まず、太陽光パネルは通常屋根面に設置することが多いため、直射日光が住宅の屋根にあたらなくなります。遮断性を備えた太陽光パネルを設置することで、夏の日差しが遮られ、直下の部屋の温度を下げる、住宅全体の熱ごもりを抑える効果も期待できます。家全体の温度を抑えることができれば、エアコン代の節約にも繋がります。
そして勿論、太陽光で作ったクリーンエネルギーを蓄電システムにたくわえることにより、より効率的に電気を使うことが出来るようになります。
暑さをしのぐためにエアコンなどの家電類の電気使用量が多くなる昼間の時間帯は、蓄電池のクリーンエネルギーを使い、夜間の涼しい時間帯には電力会社からの電力を…など、それぞれの家庭に合った節電スタイルが見つかるはずです。
夏場の節電は、あまり無理をしてしまうと熱中症や食中毒などのリスクが高まり危険です。家族全員の快適さ、健康をしっかり維持することを第一に、こまめな工夫で節電を心がけていくことが大切です。
ニチコンではこの夏も蓄電システムを通して、より快適で健康的、そして安心の毎日をお届けしていきます。