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~121万パターンもの過去データを分析~
最新ネットワークサービス「AI自動制御」2021.8.2

最新ネットワークサービス「AI自動制御」

より便利に、より効率的に蓄電システムを活用いただくため、ニチコンでは「ネットワークサ―ビス」をご用意しているのをご存じでしょうか?
一言に蓄電システムといっても、その機能・内容は様々です。特に、初めての卒FITユーザーが発生した2019年以来、蓄電システムをより効率的、かつ、無駄なく使うための工夫や仕組みが必要となってきているのです。

FITが終了すると、売電価格が一気に安くなってしまいますよね。そんな卒FIT ユーザーの方におすすめしているのが、 太陽光により発電した電力を家庭内で使用し、できるだけ多く蓄電池に充電して自家消費をする「グリーンモード」です。卒FITユーザーの方は、このグリーンモードを利用し、電力会社から電気を買わないことで経済性を高めることが可能となりました。
「グリーンモード」はとても優れた運転モードですが、より効率的に利用するためには「充電するための容量の確保」が重要なポイントになります。翌日は晴れで余剰電力があるのに、蓄電池に充電分の空きがなければ、余分な電力となり売電されてしまいます。単純に空きを確保しておけば良いかと言えば、それもまた難しく、翌日が雨の予報であれば、前日の深夜帯には満充電をしておきたいですよね。

こういった毎日の天気や、各家庭それぞれの電力使用状況など、様々な条件を考慮しながら、効率的な蓄電池利用を考えなければなりません。これまでは次の日の電力使用を予測して、ユーザー自身が、毎日毎日、手動で運転モードを設定する必要があったのです。

そのわずらわしさを解決するために、開発されたのが新サービス「AI自動制御」です。

AI自動制御で生まれる経済的メリット

お客様の過去の電力使用状況や天気、太陽光発電量など、様々なデータをAIが学習して、翌日の「余剰電力量」を予測。最適な蓄電システムの運転設定を自動で行う、という画期的なサービスです。売買せずに買電を減らすことで経済的メリットが生まれるので、卒FITや自家消費したいユーザー様には特におすすめの機能です。

最新ネットワークサービス「AI自動制御」

この「AI自動制御」は、開発に長い年月を要しました。
気象庁の天気情報から、過去の発電量をもとに翌日の発電量を予測するのですが、気象情報自体が不確定要素を含んでいます。そのため、電力使用状況のロジック構築には、実に121万パターンもの過去データ分析を行い、AIエンジンを開発しました。

サービススタート前に、実際のお客様邸でフィールドテストも実施しています。天気だけでなく、ご契約の電力プランや消費電力など、様々な要素により予想を導き出すため、現状ではまだ大きな経済的効果は感じられない、といったお声も届いています。が、また一方では「グリーンモード」に比べて、1ヵ月で約2,300円のプラスになったお宅もあり、堅実な効果をご実感頂いています。

AIは学習機能です。皆さまにご利用いただき、さらに情報の蓄積と分析を重ねることで、より正確で、さらに効率的な蓄電システムへと成長していきます。まずは、複雑な毎日の設定の手間をAIにまかせ、蓄電システムをより快適にご利用頂くことを実感していただければと思います。そして、皆さまにご利用いただく中で、それぞれのご家庭に最適な設定をご提供できるよう、AIロジックは日々改良を続けています。

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