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200年以上の歴史あり!電池の深~い話2021.5.7

電池は光や熱、化学反応などのエネルギーを電気に変える装置。
その原理が発見されたのは200年どころか2000年前とも言われています。

世界最古の電池と考えられている「バグダッド電池」はイラクの首都、バグダッド郊外の遺跡から発掘されました。
大きさは約10cm。ただ、電池としての利用ではなく、小さな土器の壺で電気をつくり、金や銀をメッキするために使われたのではないかという説もあります。

200年以上の歴史あり!電池の深~い話

私たちが手にする様々な電池の原型は、1800年にイタリアの物理学者ボルタが発明した「ボルタ電池」。形は今とは全く違いますが、銅と亜鉛を電解液となる希硫酸や食塩水などに入れ電気を流す仕組みを発明しました。
電池は文字通り、液体をためる「池」だったのです。

その後、液体を使わない「乾電池」が発明され、さらに開発は進みます。
現在でも使われる、ニッケル乾電池やマンガン乾電池など、より便利な電池が発明されています。その中でもニッケル鉄電池は1900年、誰もが知る発明家エジソンによって発明されました。そのため、エジソン電池とも呼ばれています。

蓄電システムのもとになったのは、1859年にガストン・プランテによって発明された鉛蓄電池です。自動車バッテリーとして広く普及していましたが、耐用年数が短いことが課題でした。

200年以上の歴史あり!電池の深~い話

これにかわる蓄電池として1991年、スマートフォンやパソコンなどに使用されている「リチウムイオン電池」が発明されました。吉野彰さんらが発明し、2019年にノーベル賞を受賞しています。
リチウムイオン電池は軽くて小型でありながら、エネルギー密度が非常に高く、また安定しているため、長寿命なのが特長です。リチウムイオン電池がなければ、スマートフォンやパソコンの発展は、もっと遅くなっていたかもしれません。

200年以上の歴史あり!電池の深~い話

ニチコンの蓄電システムも「リチウムイオン電池」を使用しています。
スマートフォンに使われている電池と聞くと、すぐに性能が落ちてしまうイメージがあるかもしれません。でも実は、スマートフォンと蓄電システムでは、そもそもの設計思想に大きな違いがあるのです。
スマートフォンやパソコンは軽量化が必要なため、小さい中にいかに電力を貯めることができるかが重要となります。しかし、ニチコンの蓄電システムは小型化よりも、長寿命であることを目的に設計され、10年または15年という長期保証で蓄電池の健康を見守っています。見守りサービスにご加入いただいていれば、毎年定期的にメンテナンスも行っていますので、これからも安心してお使いください。

私たちの生活に欠かせない電池。
さらなる進化を遂げて、もっと便利で豊かな生活を私たちに与えてくれることでしょう。

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